満室偽装 不人気住宅を掴まされないために
収益用物件選びには、物件を見る目が必要だ。
中古物件を選ぶにしても、新築物件を見るにしても、物件を見る目がなければ、問題物件を押しつけられかねない。
収益用物件・収益用アパートを譲り受けるにしても、借り主側の視点で住み続けたい住宅でないと、空き室ばかりになって赤字続きになったりする。
満室だと聞いていたのに、譲り受けた途端、店子が三々五々、引っ越していって、いつの間にやら空室だらけ、と言うようなことも、多々あるらしい。
こういうのを満室偽装と呼ぶ。
満室偽装される物件は、問題物件であることが多い。
前の所有者が空室に困って物件を手放したいのだが、空室では買い手がつかない。
そこで満室だと偽って買い手を探し、売買が成立したら、入居者が三々五々、退室していき、替わりの入居者もなく、空室に悩まされる日々が始まる。
収益用物件の場合、最悪、自分が住めば良いのだけれど、借金して買ったりすると、その返済で首が回らなくなる。
なので入居者をどうやって集めるかが問題になるのだが、満室偽装までして売りつけられた物件だけに、そう簡単には入居者は見つからない。
因みに、満室偽装を見抜くには、次のような点をチェックすべきだという。
実際に物件を見て、入居者が生活しているかどうかを調べる
電力メーターの周り具合や郵便受けの状況などから、生活感をチェックする。
入居者の契約書を確認する。
入居日の時期が集中していないかどうかを確認。
学生アパートなら、2月3月に退室→4月から入室という風に時期が重なるが、一般の収益物件であれば、こういうことは少ない。
満室偽装 欠陥住宅
満室偽装される物件は、入居者がなくて空室ばかりの物件だ。
こういう物件を掴まされないようにするには、何が問題なのかを見極める必要がある。
住宅自体は問題が無いのに入居者が集まらないのか、それとも住宅自体に問題があって入居者が入らないのか。
欠陥住宅だったら、満室偽装以前の問題で、リフォームして欠陥を解消しないといけなくなる。
欠陥住宅とは、建築基準法などの規定どおり建てられていない物件だ。
民主主義の国アメリカでは、設計図の段階で検査、建築途中で設計図通りに建てられているか検査というふうに、建物を建てるときに検査があるのだが、日本にはない。
100平方メートル以上ある学校とか劇場とか、病院とかスーパーなどの、大きな建物に関しては検査が行われるが、一般のマンションや一戸建て住宅にはない。
つまり日本では、建て主の責任で建築が行われているため、欠陥住宅が山ほどあると言うことらしい。
なので欠陥住宅を、満室偽装で掴まされたら、もう目も当てられないことになる。
入居者が居なくなるのは、どちらも同じだけれど、リフォーム費用を考えると、建物だけでもちゃんとしたモノを購入しないと、収益を生むどころか、損益ばかりになってしまう。
新米大家さんだと、どうしてもこういう訳あり物件を掴まされやすいので、満室偽装物件を掴まされても、欠陥住宅は絶対に掴まないように注意しないといけないね。
欠陥住宅でなければ、満室詐欺に遭っても、ちゃんとした管理会社を選べば、新しい入居者を探してきてくれるようだし。