昭和の台所のようなキッチンでは、内見者が来ない
収益用物件、アパート経営のためのリフォーム、キッチン編。
キッチン設備は、住まい探しの一つのポイントだ。
女性が部屋選びの条件として上げるのが、台所まわりなので、内見者に来てもらうためには、キッチン設備も重要なポイントだ。
そのため、キッチンの設備が古くさく、いかにもくたびた「昭和の台所」のままだと、それだけで内見候補から外されかねない。
周辺の競合物件と比べて、見劣りするというのが、一番マズいことだし。
昭和のアパートの台所の欠点を挙げると、こんな感じだ。
- 流し台のシンクが狭い
- 調理スペースが狭い
- 換気が不十分
- キッチンの高さが低い
- 汚れやすく掃除が大変
こういう欠点がある場合は、改善しておくに限るだろう。
セクショナルキッチンで、流し台とコンロ台を入れ替えて、調理台を付け加えても、リフォーム費用は20~30万円くらいしかかからないから、それで空室が埋まるなら安いモノだろう。
ただ問題はまだあって、キッチンの高さをどうするかだ。
日本のキッチンの場合、奥行きは55センチに統一されているし、間口(横幅)は台所のスペースに合わせて5種類くらい用意されている。
これらは台所のスペースによって決まるものだから、可能な限りゆったりとしたモノを選べば良い。
しかしキッチンの高さは、使う人の体格によって使いやすさが異なるため、高さをどうするかというのもリフォーム時に問題になる。
自宅のキッチンのリフォームであれば、その家の料理担当者の体格に合わせれば良いのだけれど、アパートなどの賃貸物件の場合は、そうもいかないしね。
使いやすいキッチンは、ちょうど良い高さと浅いシンク
キッチンのリフォームで問題になるのが、キッチンの高さだ。
キッチンの高さは、作業する人の体格によって、適切な高さが異なる。
調理台の高さは、肘より7センチくらい低いくらいが一番作業しやすいし、腰への負担を調べると、身長の半分+(5~10センチ)が腰への負担が一番軽くなるらしい。
身長と、ちょうど良いキッチンの高さ
- 身長150センチ、80センチから85センチ
- 身長155センチ、82.5センチから87.5センチ
- 身長160センチ、85センチから90センチ
- 身長165センチ、87.5センチから92.5センチ
- 身長170センチ、90センチから95センチ
日本人の平均身長は、2016年のデータだと、女性の40代までの平均身長は158センチ前後なので、キッチンの高さは85センチくらいがちょうど良いって事になるかな。
ただし、システムキッチンの場合は、80センチ・85センチ・90センチという選択肢があるが、セクショナルキッチンでは、高さは80センチに統一されている。
なのでキッチンの高さを85センチにするために、「台輪スペーサー」というオプションをつけて高くしないといけない。
さすがに80センチのキッチン台では、低すぎるし。
キッチンの高さが高すぎても、サンダルや踏み台を使えば快適に使えるが、キッチンが低すぎると背が高い人には苦痛しかないしね。