リフォームの費用は、数十万から2,000万
収益用物件を手に入れる前に考えるべきなのが、リフォーム費用だ。
自分が住む場合はリフォームしなくても良いかもしれないが、人に貸す場合はなんだかんだリフォームが必要だ。
畳や襖などは、入居者が決まってから新しくしても良いだろうけれど、バス・トイレ・台所などの水回りは、それを確かめてから入居を決めるので、重要だ。
不動産投資も達人の域に至ると、必要なリフォーム費用が分かるから、現状がボロボロの物件を手に入れて、安くリフォームして高く貸すこともできるようだ。
逆に言うと、不動産投資・アパート経営の初心者は、割高でもリフォーム済み物件や、リノベーション済みの物件を探して手に入れた方が、安く付くかも知れない。
もちろん、リフォームも様々で、壁紙を変えるだけ、畳や襖を替えるだけなら安く付く。
しかしキッチンやバス・トイレのユニットを入れ替えるリフォームや、間取りや外観も変えるリノベーションだと、百万以上の費用がかかる。
さらに火災や地震などの防災対策や、廊下や階段の安全対策も、重要なリフォームだ。
リフォームにも色々あって、費用もピンから切りだ。
大まかな目安としては、
- 内装の変更 30万円
- 和室を洋室に変更 50万円
- キッチンやトイレ・バスなどのユニット一新 500万から1,000万。
- 一戸建ての耐震補強から外装 2,000万円
位になるという。
テレビ番組で、古い住宅のリフォームをやっていたりするが、最後にかかった費用が出る。
それを見ると、1,500万円~2,000万円くらいかかってるから、いくら安いからと言ってボロ物件を買っても、リフォーム費用で1,000万以上はかかるんだね。
耐震性能のリフォームは必須
収益物件を手に入れてリフォームする場合、気をつけないといけないことがある。
それは建物の「耐震性能」だ。
特に1981年以前に建てられた築20年以上の建物は、耐震性能が悪い。
というのも当時の耐震基準では大地震には対応できないため、耐震補強が必要だ。
なので安いからと言って、あまりに古い物件を買うと、リフォーム費用が嵩んでしまう。
建築基準にはいくつかの節目があって、建てられた時期によって、建物の基本性能が異なる。
建築基準の変遷
- 1981年…耐震性能基準が変更
- 1998年…省エネ性能基準が追加
- 2003年…24時間換気システムの設置
建築基準は、その時代時代に必要とされた住宅性能を盛り込まれているため、新築物件はこれらの要件を満たしている。
特に重要なのが81年の耐震性能の基準の変更で、これ以前に建てられた建物は、震災レベルの地震には耐えられず、81年以前に建てられた物件のリフォームでは、耐震補強が必要だ。。
また98年以前に建てられた建物では断熱性能不足だったり、03年以前に建てられた建物ではシックハウス症候群やカビ対策もいる。
なので収益用物件を新築並みにリフォームすると、1,000万から2,000万になるのだ。
立地が良く入居者がすぐに見つかりそうならば、リフォームにそんな大金をかけても良いだろうが、そうでなければリスクが高い。
リフォーム済み・リノベーション済みの物件を買った方が、安く付くこと請け合いだ。